ちょっと役立つ豆知識
帽子の各部名称|クラウン・ブリム・スベリ・リボンを帽子専門店が解説
帽子の商品説明を見ていると、「クラウン」「ブリム」「スベリ」「ピンチ」など、普段はあまり聞き慣れない言葉が出てくることがあります。これらは帽子の形やかぶり心地を知るうえで大切な各部の名称です。帽子専門店の川淵帽子店が、中折れ帽を中心に基本的な帽子のパーツと用語を分かりやすくご紹介します。
このページの目次
帽子の基本的な各部名称
帽子には形や種類によってさまざまなパーツがありますが、中折れ帽など一般的なハットでは、主にクラウン・ブリム・リボン・スベリといった名称が使われます。
下の図はメンズの中折れ帽を例にしたものですが、クラウンやブリム、スベリなどの基本的な名称はレディースの帽子でもほぼ同じです。
中折れ帽を例にした帽子の各部名称
例えば「つば」と「ブリム」、「スベリ」と「ビン皮」のように、同じ部分を複数の名称で呼ぶことがあります。当店の商品説明でも、できるだけ一般的に分かりやすい呼び方を使用しています。
クラウン|頭を覆う帽子の本体部分
クラウン(Crown)とは、帽子の頭を覆う部分です。ブリム(つば)より上の部分全体を指し、帽子のシルエットや印象を大きく左右します。
クラウン上部を「クラウントップ」と呼ぶこともあります。クラウンの高さや傾斜、くぼみの付け方によって、中折れ帽・ポークパイ・ボーラーなど、それぞれ異なる表情が生まれます。
一般にクラウンが高い帽子は存在感が出やすく、低めのクラウンはすっきりとコンパクトな印象になります。ただし、実際の見え方はブリムの幅や帽子全体のバランスによっても変わります。
センタークリースとフロントピンチ|中折れ帽のくぼみ
センタークリース
センタークリース(Center Crease)は、クラウンの中央を前から後ろ方向へ入れたくぼみ、折り目のことです。
中折れ帽では代表的なクラウン形状のひとつで、中央がまっすぐにくぼんだセンタークリースのほか、上から見ると涙のような形になるティアドロップ型など、さまざまな形があります。
フロントピンチ(ツマミ)
フロントピンチ(Front Pinch)は、クラウン前方の左右に入ったくぼみです。日本では「ツマミ」や単に「ピンチ」と呼ばれることもあります。
この部分の深さや角度によって、正面から見た帽子の表情がかなり変わります。シャープに深く入ったものから、丸みを残した柔らかなものまでさまざまです。
リボン・ハットバンド|クラウンの根元を飾る部分
リボンは、クラウンの根元を一周する装飾部分です。「ハットバンド」と呼ばれることもあります。
クラシックな中折れ帽では、横方向に細かな畝のあるグログランリボンがよく使われます。帽子によっては革や紐、コード、共生地などが使われることもあります。
リボンの幅や色は帽子の印象を大きく左右します。太めのリボンはクラシックで存在感のある雰囲気に、細めのリボンは軽快ですっきりとした印象になりやすい傾向があります。
中折れ帽では、リボンの横に結びのような装飾が付いていることがあります。この部分は「ボウ」と呼ばれることもあります。
ブリム(つば)|顔まわりの印象を決める部分
ブリム(Brim)とは帽子の「つば」の部分です。日差しや雨を遮る実用的な役割がある一方、幅や角度によって帽子全体の印象も大きく変わります。
一般的には、ブリムが上がっていると顔まわりが見えやすく、比較的明るく軽快な印象になります。反対に下向きのブリムは顔に陰影が出やすく、落ち着いたシャープな雰囲気になります。
中折れ帽では、前側を下げ、後ろ側を上げてかぶる形もよく見られます。手で上げ下げして形を変えられるタイプのつばは「スナップブリム」と呼ばれます。
同じクラウン形状でも、つばが短ければコンパクトで軽快に、長ければ存在感が増し、エレガントな印象になります。当店の商品ページでは「つば:約6cm」などの形で記載しています。
ブリムエッジ|つば先の仕上げ
ブリムエッジ(Brim Edge)とは、ブリムの一番外側、つまり「つば先」の部分です。
特にフェルトハットでは、つば先の仕上げ方によって見た目や雰囲気が変わります。代表的なものには次のような仕上げがあります。
- 切りっぱなし:つば先をそのままカットして仕上げる方法。すっきりとした印象になります。
- 縁巻き:つば先をリボンなどで包んだ仕上げ。クラシックで輪郭がはっきりします。
- 折り縁:つば先を折り返して仕上げる方法。厚みや立体感が出ます。
※つば先の仕上げ名称は、メーカーや製法によって異なる呼び方が使われる場合があります。
汗取り・スベリ(ビン皮)|頭に直接触れる内側の帯
汗取り・スベリは、帽子の内側で頭に直接触れる帯状の部分です。「ビン皮」「汗留め」「サイズリボン」「サイズテープ」「スエットバンド」などと呼ばれることもあります。
汗や皮脂が帽子本体に直接付くことを防ぐ役割があり、同時に帽子のフィット感にも大きく関係します。
クラシックな帽子では革製のスベリが使われることがありますが、グログランや綿などの布製、吸汗速乾などの機能を持つ素材も多く使われています。
また、クラシックな中折れ帽やベレー帽などでは、スベリの後ろ中心に小さなリボンが付いていることがあります。当店ではこの部分を「ビン蝶」と呼ぶことがあります。
同じ表示サイズでもスベリの素材や帽子の頭型、個体差によってフィット感が変わることがあります。帽子サイズの測り方や選び方については、別ページのサイズガイドで詳しくご説明しています。
裏地(ライニング)|クラウン内側の生地
帽子によってはクラウンの内側に裏地(ライニング)が付いています。
クラシックなフェルトハットなどではサテン調の裏地が使われることも多く、帽子内部の仕上がりを整えるとともに、帽子本体を汗や汚れから保護する役割があります。
一方、夏用の帽子などでは通気性を優先して裏地を付けないものもあり、裏地の有無だけで帽子の品質が決まるわけではありません。
商品説明で見る帽子の寸法
帽子の商品ページでは、各部名称とともに「クラウン高さ」「ブリム幅」などの寸法を記載することがあります。
クラウン高さ
帽子の頭部分の高さです。クラウンの形によって前・横・後ろで高さが異なるため、測る位置によって数値が変わることがあります。
ブリム幅(つば幅)
クラウンの付け根付近からブリムの先端までの長さです。前後や左右で幅が異なる帽子では、それぞれの寸法を記載する場合があります。
帽子は、クラウンの高さや形、ブリムの幅や角度、リボンの太さなど、それぞれのパーツの組み合わせで印象が大きく変わります。名称を知っておくと、オンラインショップの商品説明からも帽子の形をイメージしやすくなります。
まず覚えておきたい基本的な名称は、頭を覆う「クラウン」、つばの「ブリム」、外側を飾る「リボン」、内側で頭に触れる「汗取り・スベリ」の4つです。
さらに中折れ帽では、クラウン中央の「センタークリース」や前方の「フロントピンチ」、つば先の「ブリムエッジ」などを知っておくと、帽子の商品説明がより分かりやすくなります。
帽子について分からない名称や、商品ページだけではイメージしにくい部分がございましたら、お気軽に川淵帽子店までお問い合わせください。
- 2026.08.29
- 12:55
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